尼崎ゆかりの抽象画家

白髪一雄記念室

記念室の展示記録(これまでの展示一覧)

白髪一雄記念室 第11回展示「白髪一雄と尼崎 I -木市呉服店の資料とともに-」


(2018年04月28日~2018年09月17日)

《祝いの舞》 1981年
 白髪一雄は、尼崎の老舗「木市(きいち)呉服店」の長男として生まれ育ちました。白髪の祖父・久吉は、明治半ばに大阪から尼崎へ移り、東本町から城内・西本町にかけて本町通沿いに栄えていた本町通商店街の中に「木市呉服店」を明治23年に創業しました。第二次世界大戦中に、本町通商店街の南側が家屋疎開で取り壊されることとなり、商店街も消滅することになりましたが、戦後に商店街が神田中通に移転・再興するにあたっては、白髪の父・信次郎が「尼崎商店連盟」の初代会長として商店街の再興に奔走し、尼崎商工会議所の副会頭(第六、第八代)も務めました。信次郎が趣味で油絵を描いていたため、家に油絵具や画集があり、白髪が幼い頃から絵に親しむきっかけとなりました。
 京都市立美術専門学校を卒業し、画家として活動をはじめた白髪は、この商店街の店の2階をアトリエとして使い、素足で描くアクション・ペインティングによる多くの作品を生み出しました。

 今回の展示では、白髪の創作の拠点であった「木市呉服店」に関係する資料とともに、尼崎との関係が深い作品を展示します。
  
《尼崎西本町三丁目付近》
1947年

 
  《尼崎与茂川夜景》
1948年

 
 
《鳥檻》
1949年

 
  《妖家具》
1952年

 
《天富星撲天雕》
1963年

 
制作風景(一雄と富士子)
木市呉服店2階のアトリエにて
1960年頃

 

記念室の展示(これまでの展示一覧)